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ミヤちゃんの八丈島Voyaging 日記①       By  Miya Nakano

八丈島を目指す。

oceanにはいってからdukeさんは何度も

そう口にしていた。

休まずに30kmも漕げない私には

八丈島がどこなのか、

どう漕いでいくのか全く実感がなく

”時空を超える”

”先人たちと繋がる”
 

dukeさんの言葉を本当の意味で理解していなかった。

でも少しずつ何かが近ずいているのは感じていた。

oceanは毎週末海にでる。

それはスポーツでもレジャーでもなく

私たちは島を渡るため漕いでいる。

dukeさんはいつも話をしてくれる。

想いや、今のoceanはdukeさんから見て

どのように見えるのか。。。

「oceanは今とても大きなマナで包まれている。

ohanaの意識が変わってきた。

船の上ではどんなに漕げるかではなく、

どれだけ人のために気付いて動けるかが大事なんだ。

大きな家族なんだよ」

ホクレア号が日本に来た時からdukeさんは

航海に必要な人間力を繰り返し、私たちに伝えてきた。

『今年の夏に八丈島を目指す

そのために毎月voyagingを繰り返す

天候がよく、クルーが揃う限り何度でもやる』

冬の弓ヶ浜合宿中にそう伝えられてから、

葉山~弓ヶ浜のvoyagingを繰り返した。

全ては 八丈島へつなげるため

なんども、なんども漕いで、寝て、食べてを共に繰り返す。

私たちは、血は繋がっていないが、

お互いを理解し、受け入れ、大きな愛で包んで、

時には揉めることももちろんあったけど

それでも自分の身をけずってでも大切にしたい仲間たちと、

大きな家族となった。

120kmを交代なしで続けて漕ぐこともした。

1度目は暖かい春、出航してまもなく、

予報に反して雹が降り、大雨、海が荒れ、

一波で屈強な男達が乗るvaaは波にのまれ

出航5kmで引き返すほどの出来事があった。

2度目は前回の反省を活かして

約100kmを男たちは漕ぎきった。

天候やリスク、少しでも心配や不安の種。

準備不足の状態など

人の都合で船出してはいけない。

それぞれが意見を出し合うことの大切さも学んだ。

弓ケ浜の合宿中、ダウンウィンドウでの波乗り中に

vaaの半分まで一度で水が浸かってしまい

次の波が来るまでにベールが追いつかないことに。

2度目の波でvaaはアマをのこし、ハルはほとんど浸水。

あえてフリを2回させたが、ウネリがでかく上手く水が抜けない。

漕ぐことができるのはノーズに座り漕ぐ人。ステアで漕ぐ人のみ。

あとの人は30分以上vaaにつかまり耐えたという出来事もあった。

「どんなに泳げて漕げる人でも、ウネリや潮、

冷たい海水に30分つかっていると力がなくなり泳げなくなる」

「シートによって役割があって、

もしフリした時は必ずvaaから離れないこと。

確実に役割をこなすこと」

「浜で待つ人は常にvaaがどこにいるのかを把握する努力をして、

少しでもおかしいと思ったら安全か確認する努力をする」

 

多くを学んだ。

漕ぐohanaだけでなく、陸でサポートするohanaが

いかに次に何が必要か、何が予測されるか。

先の、先の、更にその先を、自ら考え気付き、

漕ぐ人がbestを尽くせるようにサポートする。

それはとても神経や体力を使う

大事なクルーの役目だということも学んだ。

子どもたちや、お母さんたちが

120kmの海道を漕いで繋いだときもあった。

 

”船の上での生活”をより近い状態で経験するために

陸のサポートなし、クルー候補のohanaのみで海を漕ぎ、

食べ、寝ることもあった。

今思えば、全てが八丈島へ繋がっていた。

なんどもなんどもvoyagingを繰り返す。

そんな中、天候次第で、突然にdukeさんからvoyagingへのgoがでる。

その後はとてもタフなschedulingで動くことになる。

マイペースで集団行動についていくことが不得意な私は、

前もって前もって準備をしていた。

それは自分でも気づかぬうちに、シンプルな天気予報だけではなく、

海洋地図の潮の動きや、気象レーダーの風や波の動くの予報図を見て

予報ではこうなってるけど、早めに前線が動くかもしれないな。

日本ではなく更にその下からやってくる気圧配置から、

この台風はどの経路でくるかな とか。。

次のvoyagingは大体この頃だから、

この装備、気温から食べ物やこれにしよう。

と常に生活の中で意識して用意して過ごすようになっていた。

『7 /15〜8 /15どこか凪の4日間で八丈島にいくから

全日程空けておくように』

普通の社会人たちがほとんどのohanaたちに

dukeさんは当たり前のように告げる。

みんな「…」笑。

そんなに休めないよ〜

急に休めないよ〜

いつになるんですか

自分は選ばれるんですか〜

なんてことを思っていても口にすることはなく…?

全てを察して受け入れるohanaたち。

それぞれのohanaたちが、

経験と知恵から予測し準備がはじまる。

一度予測された日に、天候に恵まれず出航するか…しないか… 。

ギリギリに判断します。

結局しないです〜。ということも以前あった。

私は、台風予報が目まぐるしく変わるので

3日前とかに仕事場に3度もシフト変更希望して調節した。

「大事なことなんです。人生で2度とないことなんです。」

入職時、仕事より主人のサポートや他にも大切なことがあるので、

それは急遽決まるのでその時はそちらを優先する人です。

その時お休みを頂けなかったら働けません。

それでも良ければ雇ってください。

と職場には伝えていたので、

本当に困るよ〜でも行くんでしょ?

しょうがないよねと言われながらも、

私のlifestyleを理解し尊重してくれる素晴らしい職場で

6連勤をこなしていた。

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2021 /7 /28 昼ごろ

「7/30、31、8/1 がthe dayとなりそうです。

取り急ぎ調整してください」

と端的なメールが入っていた。

その後は

7/29に準備できる人でkupuna(vaa)を忠兵衛丸(伴走船)に乗せて船出の準備をする。

7/30早朝船出。弓ヶ浜〜八丈島へ10時間かけてkupuna運び

7/31 夜明け 八丈島〜新島経由〜弓ヶ浜出発。

その後は海のコンディション次第。

と、、長たちからのシンプルなメッセージ。

選ばれたクルー達は、ものすごい速さでとてもシンプルにコミニュケーションをとり、日程に対して動く配置が決まっていった。

ふつうの人だったら、このメッセージだけでは何時に誰が?!

食事は?!寝る場所は?!

となるかもしれないけど、

選ばれたクルー達は、もう準備ができ、進む道が見えていた。

ただそれぞれが、向かえる時間に、それぞれの知恵や力を持ち合わせて、Kupunaの元へ向かった。

のんびり屋の私は3週間前から準備していた。お布団の横にいつもvoyagingのリュックがあった。

プラムとバナナだけ買い足して

6連勤後の翌日に弓ヶ浜へ向かっていた

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2021/7/29

長たちが軽い打ち合わせを朝終えて

私を含めた6人のみ予定が空いていたため、それぞれの家事や仕事をすませ、限られたメンバーで、kupunaが待つ弓ヶ浜へ向かう。

私は力仕事できないのに準備dayから一緒に連れていってもらって申し訳ないな。邪魔しないように気をつけて頑張ろうと思いながら

道中で大人しく車に揺られていた。

hideさんの電話やメールがはひっきりなしになる。

「これはこうしましょう」

「あれはこうして下さい」

「それはいらない大丈夫」

皆んなの、不安や心配、困ったことを一つ一つ解決していくみんなのhideさん。いつも小言を言いながら、愛で包んでくれる。

車の中で強く感じた。

私たち準備ができている。

落ち着いている。

海を知る男たちが本気で動き始めている。

そして私たち守られている。

この時がきたんだ。

本当に八丈島に私たちはいくんだ。

いったいどれくらいの年月をかけて

準備をし困難を乗り越えてきたのか。

私の想像を超えるほどの物語があっただろう。

oceanの新たな歴史がはじまるんだ。

たくさんの人の漕ぎつないだ歴史

想いをちゃんと乗せて、、。

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『水・フルーツはこちらで用意する。

あとは各自で予測して用意するように。

くれぐれもリュック一つでsimpleにくるように

荷物は最小限はvoyagersの鉄則』

またいつも通りシンプルな教えが言い渡される。

過去にその教えに忠実すぎて

Suica1枚でvoyagingにきた伝説のvoyagerも今回一緒だ。

道中では水や食料の計算がされる。

気温30度以上。

3日間あるけど、1日目は10hの移動のみだからvoyaging用の食料には手をつけないとして…2日分。

水は一人4ℓ /日×クルー人数で計算。

たくさん飲む人、予測できない事態に備えて+40ℓ。

フルーツや食料は

約 味噌1パック・梅干し50個・プラム20個・完熟パイナップル4個・大玉西瓜4個・きゅうりたくさん・プチトマトたくさん。

冷凍ブルーベリー・冷凍パイナップル・炭酸水4本・バナナたくさん、りんご10個などを道中で確保した。

量が量なので、一つの場所ではまかなえず、いろいろ回って

鰻も食べて17時過ぎに弓ヶ浜へ辿り着いた。

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そこからkupunaを3ピースへ分解する。

普段ボルトでつながれていた部分は砂や苔がわずかに入っていたので

綺麗にしてtoyotaのカッコいいトラックで運ぼうと試みる。

しかし長すぎ、上手く乗らないところで、

忠兵衛丸の大船長が颯爽と軽トラで現れる。

「これ布団敷いてあっからこれに乗っけちまえ。大丈夫だ」

え?!軽トラ?!

軽トラにkupuna?!乗るの?!と驚いたけど、、。

経験のあるdukeさんは

「これ前も乗せてるから大丈夫だよ」と。

一つのタイダウンのみで固定。

荷台にhideさんが乗っておさえながら、

忠兵衛丸の元へ向かおうとする。

軽トラを運転してきた船長は

「おりゃこんなの運転できねーよ。

もちろんよ、こないだボケのテストでよ〜

4人一緒で俺は75点で合格したんだ。

でもおめ〜こんなでっけ〜もん乗ってんじゃ(でっけ〜もん=kupuna)

できね〜よお前やれよ」

dukeさん「え?俺?いいけど」と

急に不安そうになる長たちを目の当たりにして私も不安になる。

運転はdukeさん。

vaaを愛するdukeさん。

海ではvaaにスリキズがつくと、

しばらくずっとそのキズを眺めて

ショックで元気が無くなってしまうほど。

きっと優しく慎重に運ぶんだなーと思ったら、、、

普通の速度ワイルドなハンドルさばき。

跡を追うtomoくん号ついていけない。

アクセル踏んで急いで後を追う。

漁港のコンクリート塀の狭い入り口。

ギリギリを見事なハンドルさばきで曲がる。

「あーーーー」とmiyaとtomoくん叫ぶ。

kupunaのノーズがギリギリぶつからずに

hideさんの目と口が大きく開きながら通過し、

ぶじkupunaは忠兵衛丸の元へ到着した。

アマとイヤコを運んだkennyさん到着。

「キャリアにアマ乗せたんだけど、

後ろしかタイダウン固定してなかった

ウケる はっはっは」

…この人たち…いったい…。

長たちのワイルドさに一つ一つに驚き反応していたら、

身がもたないので全て冷静に受け入れる精神力を、

初日でマスターしミヤのレベルが1上がった。

3人でkupunaを車からおろし、あとの3人で船でキャッチする。

途中「おっとっとっとっと〜」ってdukeさんが

船と港の間の海に落ちそうになったけど、

落ちたら落ちたでしょうがないと思いながら、

積み込みを全身汗まみれで手伝った。

なんども弓ヶ浜halauと港を往復し

水・食料・kupunaを完璧な状態へ積み込み

ヘトヘトの体で宿に向かった。

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今日のお宿は素泊まり2000円。

ドアも壁もない、通路に面した会議室に机と椅子があり。

端っこに畳と布団が積み上げられタワーになってる。

一般の人が温泉へ向かう通路にあるその会議室にはビニールと、

布、ガムテープで外から見えないようになっている。
(足元までは覆われてないので全然見える)

紙で作られたいくつかの仕切りは、

ohanaの男女を分けるためではなく

廊下から見えないようにする仕切りえと使われた。

テーブルには先回りして用意されたお弁当。

初日の準備から、すでに全力でサポートしてくれる

ママリィリィに癒されて、いただきます〜。

すぐにお風呂にはいって寝たい。

タワーになっている畳と布団に目をそらしたかったけど、

今日の夜まで仕事をし4時間かけて車でヘトヘトの体で

乗り合って来る仲間のためみんなで畳と布団をひいた。

voyagerの中には、小さい子どもと、奥さんが

同じ宿の別室家族部屋を予約し宿泊。

船出をお見送りし、無事に帰るまでそこで待つという家族もいた。

kentaroさんは

「俺はもうvoyagingモードなんだ。

もうvoyagingが始まっている」と。

家族が別室に宿泊しているにもかかわらず、

なぜかこの雑魚寝の部屋にわざわざお金を払い泊まり、

ただでさえ狭い部屋を更に狭くした。

エアコン空調は調節合戦が起こり、

気づかぬうちに冷房強になってたり、

止めたりと繰り広げられた。

明日30日は2:30に船出する。

21時過ぎくらいかに船出時間を伝えられる。

ちょうどそのぐらいの時間に葉山や横浜からvoyagerたちが弓ヶ浜へ出発。

そして0時や1時に到着したohanaたち。

部屋の様子を見て何も言わず察し、次々と空いた布団へバタンキュー。

お疲れさま!

疲れてるけど想いあって支えあって

本当に大きな家族。

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